【Prince Of Wales's Stakes2022】日本馬初制覇へ!シャフリヤールを迎え撃つのは5連勝中のベイブリッジ!
◆◆GⅠ未勝利馬ベイブリッジが1人気◆◆
ロイヤルアスコット開催2日目のGⅠプリンスオブウェールズへ日本馬シャフリヤールが出走する。勝てば日本馬初制覇の偉業。ただ、「歴史ある大レース、そう簡単にはいかせない」と現地からも有力馬が参戦予定だ。想定での1人気はベイブリッジ。1倍台の圧倒的人気になりそうだ。GⅠは未勝利だが、現在5連勝で前走はGⅠ馬相手に5馬身離す完勝だった。その他、ドバイターフを制したデットーリ騎乗のロードノースや、6歳ながら今年2戦2勝のグランドグローリーなど、さすがと言える8頭が揃った。日本馬の実績が少ないアスコットの舞台。シャフリヤールは新しい道を切り開きことができるのか!?3か国目となるGⅠ制覇へ目が離せない。
【目次】
開催情報‐information-
日程 -Date-
2022年6月15日(水)15時40分出走予定
※日本時間 15日 23時40分
コース -Track-
アスコット競馬場
距離 -Distance-
芝 約2000m(1 mile 1furlong 212yard)
出走条件 -Qualification-
4歳以上牡牝(騙馬可)
出走馬情報 -Entry-
出馬表 -Card-
枠 | 番 | 馬名 | 性 | 歳 | 父名 | 調教師 | 前走 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2 | 1 | Bay Bridge | 牡 | 4 | New Bay | S. Stoute | 1st, 2022 Brigadier Gerard Stakes (G3) |
5 | 2 | Lord North | 騙 | 6 | Dubawi | J. Gosden | 4th, 2022 Tattersalls Gold Cup (G1) |
3 | 3 | Shahryar | 牡 | 4 | Deep Impact | H. Fujiwara | 1st, 2022 Dubai Sheema Classic (G1) |
1 | 4 | State Of Rest | 牡 | 4 | Starspangledbanner | J. O'Brien | 3rd, 2022 Tattersalls Gold Cup (G1) |
4 | 5 | Grand Glory | 牝 | 6 | Olympic Glory | G. Bietolini | 1st, 2022 Prix Allez France (G3) |
有力馬情報-Favorite-
- ベイブリッジ( Bay Bridge) 牡4
1番人気(想定)に推されるのは現在5連勝中のベイブリッジ(牡4)だ。前走は英GⅢブリガディアジェラードSを5馬身差で完勝した。GⅢといっても、出走馬には英チャンピオンステークスなどGⅠ4勝のアデイブ(セン8)もいて、レースレベルは十分。その中で、この勝ち方をしたのだから、現地では相当評価されているのは当然だ。
来月のエクリプス賞にも登録済みのため、ここでの走りが良ければ、おそらく参戦するだろう。この勢いのまま頂点へ上り詰めてしまうかもしれない。そんな可能性に満ち溢れている。
- シャフリヤール(Shahryar)牡4
日本馬の悲願が叶えられるかもしれない。そう期待できるレベルにシャフリヤールは達している。期待ではなく、勝利するレベルにも間違えなく達しているだろう。しかし舞台はイギリスのアスコット競馬場。日本馬のGⅠ勝利は、未だ一度も実現していないコースだ。プリンスオブウェールズには、過去3頭が出走して、いずれも6着に惨敗。エイシンヒカリは1番人気に推されたが完敗を喫した。
しかし、どんなに不利な条件でも、日本馬は世界的レースで近年活躍している。ついに、本場イギリスへも日本馬の波が届くのか。分厚く重い扉を開くのは、やはり日本ダービー馬であるべきだ。これ以上ないチャンスが今到来している。
ステートオブレストが4か国目となるGⅠ制覇達成!
レース結果 -Result-
着順表
着 | 枠 | 番 | 人気 | オッズ | 馬名 | 性 | 歳 | 騎手 | 調教師 | 父馬名 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 4 | 3 | 6.0 | State Of Rest | 牡 | 4 | Shane Crosse | Joseph Patrick O'Brien | Starspangledbanner |
2 | 2 | 1 | 1 | 1.9 | Bay Bridge | 牡 | 4 | Ryan Moore | Sir Michael Stoute | New Bay |
3 | 4 | 5 | 5 | 17.0 | Grand Glory | 牝 | 6 | Mickael Barzalona | Gianluca Bietolini | Olympic Glory |
4 | 3 | 3 | 4 | 7.0 | Shahryar | 牡 | 4 | Cristian Demuro | Hideaki Fujiwara | Deep Impact |
5 | 5 | 2 | 2 | 5.5 | Lord North | 騙 | 6 | Frankie Dettori | John & Thady Gosden | Dubawi |
レーズメモ
- 伏兵ステートオブレストが逃げ切り勝ち!
出走馬は5頭ながら精鋭揃いとなった2022年プリンスオブウェールズは、3番人気(現地)の伏兵ステートオブレストが逃げ切り勝ちを決めた。4歳にしてGⅠはこれで4勝目。さらに米・豪・仏についで4か国目のGⅠ制覇となった。
管理するのはジョセフ・オブライエン調教師。あのエイダン・オブライエン調教師の長男だ。10年前に騎手として制したが調教師としては初勝利だった。騎乗したシャーンクロッセ騎手はなんと20歳の若手。もちろんロイヤルアスコット開催は初勝利だ。
少頭数であるうえに、どの馬も前へ行かないスローペースとなった。レースタイムは例年よりも遅い2分7秒79、ステートオブレストには最高の展開だ。もちろん好騎乗も勝因の1つだ。J・オブライエンは、二十歳の若手騎手を「It was a brilliant ride 」と絶賛。この様子だと、再びビックレースでこのコンビを目にするこになりそうだ。
ステートオブレストは来月のエクリプスSへ登録している。もちろん秋の凱旋門賞にも登録済みだ。そうなれば、日本馬にとっては意識せざる負えない大きな存在となるに違いない。
- シャフリヤールは直線失速し4着
日本馬初のロイヤルアスコット勝利の夢は、今年も散ることとなった。高低差20mのアスコット競馬場。武豊騎手はアスコット競馬場でのレースを「バテあい」と表現した。それだけ体力を使うと言うことで、やはり日本馬にとってはタフすぎるのだろうか?
小頭数に馴染みがないシャフリヤールにとって、5頭立てのレースも向かなかったかもしれない。レースではステートオブレストの2番手を進み、前に壁を置くことなく走らざる負えなかった。直線へ向いてから鋭い末脚は身を潜め、最後には外からグランドグローリーにも差され4着。未だ明確な敗因は不明のままだ。
藤原英昭調教師はレース後、「最後に反応し切れなかったのはアスコットの坂のせいかもしれないですし、慣れが必要なのかもしれません」とコメント。陣営も目の前の敗戦に、状況を把握できていない様子だ。慣れと言っても、おそらくは精神的なものでなく肉体的なもの。欧州特有のペースで起伏激しいコースを走るための馬体は、日本競馬で追求されるものとは別物なのだろう。
当初はロイヤルアスコットの後も滞在する予定ではあったが、今後の動向は未定のままだ。日本競馬では間違いなく活躍できる存在だけに、悩ましい気持ちのファンも多いだろう。いずれにせよ強いシャフリヤールを取り戻すため、再調整の時間が今はいつ様なようだ。
レース映像