GⅡブルーグラスステークス2022(Blue Grass Stakes) 出走馬・結果
GⅡブルーグラスステークスが4月9日(日本時間10日)に行われました。
開催まで1カ月を切ったGⅠケンタッキーダービーへ向けたプレップレースです。
今年はライジンスターやファウンテンオブユースといった2~3月のレースで敗れた馬が中心となりました。
しかし勝利したザンドンやスマイルハッピー、エマニュエルは当初から有力視される素質馬で、土がついていたとしても高いポテンシャルを持っています。
このページではGⅡブルーグラスステークスについてまとめています。
【目次】
開催情報‐information-
日程 -Date-
2022年4月9日(土)
※日本時間10日(日)早朝
コース -Track-
キーンランド競馬場
距離 -Distance-
ダート1800m(1・1/8 マイル)
出走予定馬 -Likely field-
出馬表
馬名 | 父 | 調教師 | 騎手 | 前走 |
---|---|---|---|---|
Smile Happy | Runhappy | K. McPeek | 2nd, 2022 Risen Star (G2) | |
Zandon | Upstart | C. Brown | 3rd, 2022 Risen Star (G2) | |
Ethereal Road | Quality Road | D. Lukas | 2nd, 2022 Rebel Stakes (G2) | |
Volcanic | Violence | M. Casse | 3rd, 2022 Sam F. Davis (G3) | |
Grantham | Declaration of War | M. Maker | 2nd, 2022 Tampa Bay Derby (G2) | |
Golden Glider | Ghostzapper | M. Casse | 4th, 2022 Tampa Bay Derby (G2) | |
Emmanuel | More Than Ready | T. Pletcher | 4th, 2022 Fountain of Youth (G2) | |
Blackadder | Quality Road | R. Brisset | 1st, 2022 El Camino Real Derby (LS) | |
Fenwick | Curlin | D. Fisher | 1st, Tam MSW (3/12/2022-R5) |
結果-result-
Fin | 馬番 | 人気 | オッズ | 馬名 | 父 | 調教師 | 騎手 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1st | 4 | 2 | 3.1 | Zandon | Upstart | C. Brown | F. Prat |
2nd | 10 | 1 | 2.9 | Smile Happy | Runhappy | K. McPeek | C. Lanerie |
3rd | 6 | 3 | 6.5 | Emmanuel | More Than Ready | T. Pletcher | L. Saez |
4th | 7 | 11 | 61 | Golden Glider | Ghostzapper | M. Casse | R. Santana, Jr. |
5th | 3 | 10 | 52 | Trademark | Upstart | V. Oliver | R. Bejarano |
6th | 9 | 5 | 12.7 | Rattle N Roll | Connect | K. McPeek | B. Hernandez, Jr. |
7th | 8 | 6 | 14.3 | Ethereal Road | Quality Road | D. Lukas | L. Contreras |
8th | 1 | 4 | 10.3 | Commandperformance | Union Rags | T. Pletcher | I. Ortiz, Jr. |
9th | 11 | 8 | 33 | Blackadder | Quality Road | R. Brisset | F. Geroux |
10th | 5 | 9 | 48 | Volcanic | Violence | M. Casse | A. Beschizza |
11th | 2 | 7 | 22.2 | Fenwick | Curlin | K. McKathan | P. Lopez |
レーズ実況メモ
1・2番人気にはG2ライジンスターで2,3着に入ったスマイルハッピーとザンドンがほとんど差のない人気に推されました。それに次いでエマニュエルが3番人気でした。結局この人気馬3頭での決着でしたが、綺麗に人気順では決まりませんでした。
レースで先行したのは3番人気エマニュエルでした。スタートが他馬よりも巧く1コーナー時点で馬体1つ分ほど先を走っていたため、特に先行争いが激しく行われることはありませんでした。
先頭から後方まで7,8馬身くらいの距離にまとまった状態でレースが進みました。1番人気スマイルハッピーは、先頭のエマニュエルとその後ろのゴールデングリダーを見るように、3番手集団をはしっていました。対して2番人気ザンドンはほぼ最後方へ控えていました。
800m(1/2マイル)は48.39とタイム的には比較的ゆっくりと流れましたが、淀みない流れになったからか、11頭が固まっていた馬群には徐々に乱れが見え始めます。
3コーナーを過ぎ4コーナーへ向かう辺りで、先頭エマニュエルが加速し後方馬を突き放しにかかるとレースが動き始めました。2番手ゴールデングリダーが追いますが、その外に並びかけるスマイルハッピーの方が勢いは優っており、直線に向かう時点でエマニュエルを1馬身ほどの差で追うスマイルハッピー、この2頭の一騎打ちのように思えました。
直線でさらに加速をした2頭。3番手ゴールデングリダーは突き放され、その後方馬たちは既に失速し馬群はなくなり、それぞれが直線でもがいていました。しかし、3番手ゴールデングリダーの陰から現れるように加速し、先頭を追う馬がいました。それこそ勝ち馬ザンドンです。
ザンドンは道中は最後方で控えていましたが、3~4コーナーで馬群が伸び始めると、巧く馬群を縫うように内ラチ沿いの経済コースから外れることなく、前へ進出していました。結果的に2着馬スマイルハッピーよりも経済コースを通っていたザンドンは、2馬身ほどあった先頭との差をみるみる内に縮め、あっという間にかわしました。
ずっと先頭を守っていたエマニュエルが一杯になると、それに引っ張られるようにスマイルハッピーの伸びも鈍ります。2頭を後目にゴールラインを突っ切ったザンドンが2.5馬身ほど離して勝利。タイムは1分50秒34でした。
勝利へ導いた鞍上フラヴィエン・プラット騎手は2017年にカントリーハウスでケンタッキーダービーを制し、昨年もホッドロッドチャーリで2着に入るなど実績十分の名手。レースタイム自体は平凡ですが、最後方から突き抜けた末脚はかなりのもので、「本番でもハマれば一発あるのでは」と予感させます。前走で完敗を喫したエピセンターへ大本番ケンタッキーダービーでリベンジが期待されます。