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世界最強馬バーイード(Baaeed)のまとめ(馬名の由来・戦績・血統など)

(※8月29日更新)無敗記録を10に更新!凱旋門賞へ出走の可能性も!?

 8月17日、9戦無敗の最強マイラーとして知られるバーイードが、距離延長の壁も難なく突破し無敗記録を10戦に更新しました。

 

 

 ヨーク競馬場で開催されたインターナショナルステークス。当レースは、英国競馬中距離路線で権威のあるGⅠレースで、今年もミシュリフやネイティヴトレイルといった有力馬が出走していました。

 

 これまで9戦は全てマイル(1600m)だったため、2000mの距離延長となる今回は懸念材料もありましたが、最後の直線では不安を微塵も感じさせない完勝でした。

 

 2着ミシュリフはGⅠを3勝している馬。2020年にフランスダービーを、2021年にはサウジカップ(当時はGⅠではない)、ドバイシーマクラシック、インターナショナルSを制しています。その6馬身半先を走るバーイードに追いつける馬はどこにいるでしょうか?

 

 これで10戦10勝。マイル路線だけでなく中距離路線を制圧したバーイードは、次走を10月15日チャンピオンS(アスコット競馬場)予定しており、陣営は「次走がラストラン」と明言しています。

 

 

 

最強馬 バーイード(Baaeed)を知っていますか?

 今年(2022年)、イギリス競馬を圧倒的な存在感で牽引するサラブレットといえばバーイード(Baaeed)です。

 

引用:JRA-VAN Ver.WORLD

 

 その強さは日本でも報道されており、特に先日のサセックスSでは、日本馬バスラットレオンが参戦したことで、より彼の走りが日本競馬ファンの目に触れました。

 

 今年4歳のバーイードですが、現時点で10戦10勝と一度も負けずデビューより連勝を重ねています。

 

 マイル路線を主戦場とし、この成績ですから、10年前に活躍した怪物馬フランケルとの比較を避けることが出来ませんが、「フランケルを越えるのでは!?」という声も上がるほど、今年のバーイードは圧巻です。

 

引用:JRA-VAN Ver.WORLD

 

 予定ではバーイードのキャリアは残り1戦、引退レースは10月15日アスコット競馬場で開催されるチャンピオンSです。

 

 ラストランへより一層注目が集まるであろう最強馬バーイードの強さや成績、デビュー時の話から馬名の由来まで、全てをこの1ページにまとめます。バーイードについて知りたい方は、ぜひご一読ください。

 

【目次】

 

【戦績】10戦10勝!無敗のバーイード(Baaeed)

引用:JRA-VAN Ver.World
調教師 W.ハガス
生産者 Shadwell Estate Company Limited
馬主

Shadwell Estate Company Ltd

通算成績 10戦10勝
主な勝ち鞍

2022 クイーンアンS

2022 ロッキンジ―S

2021 Q E 2世 S

2021 ムーランドロンシャン賞   

前走 8/17 インターナショナルS 1着
次走

10/15 チャンピオンS

 

デビュー9連勝!!僅差でも絶対に負けない勝負強さ!!
日時 レース名(邦訳)
6月7日 Maiden 1
6月19日 Novice 1
7月8日 ヘンリーセシルS 1
7月30日 サラブレッドS 1
9月5日 モーリン賞 1
10月16日 クイーンエリザベス2世S 1
5月14日 ロッキンジ―S 1
6月14日 クイーンアンS 1
7月27日 サセックスS 1
8月17日 インターナショナルS 1

 

怪物フランケルに匹敵するバーイード

 バーイードはマイル路線で9戦9勝と圧倒的な活躍をしています。

 

 これは10年前に活躍した怪物フランケルと同じです。そのため否が応でも比較をされます。

 

 もちろん、そこに答えはでないのですが、フランケルに匹敵するほどの強さと言って良いかと思います(今後の2戦によりますが)。

 

 バーイードは割と直線抜け出すと余力を持ってフィニッシュすることが多く、フランケルと比べ、「勝ち方が地味」という指摘があり、事実かと思います。

 

 ただ、だからと言って「フランケルの方が上」という訳でもありません。

 

 レーティングではフランケルが140であるのに対し、バーイードは132と劣っています。ただ8月時点のものなので今後の変動に注目です。

 

【血統】父は愛国、母は米国のイギリス生まれ

Sea The Stars

Cape Cross
Urban Sea
Aghareed Kingmambo
Lahudood
父 シーザスターズ(Sea The Stars)

引用:JRA-VAN Ver.World

 現役時代は英ダービーや凱旋門賞などGⅠ6勝。キャリア通算成績は9戦8勝(デビュー戦以外全勝)。父母ともにGⅠ馬の良血で、母アーバンシーと凱旋門賞母子制覇を達成。半兄(父サドラーズウェルズ)とともに欧州を代表する競走馬。

 

 種牡馬としても優秀な成績を残しており、代表産駒としてタグルータ(2011年)、ストラティバリウス(2014)、シーオブクラス(2015)などが挙げられる。

 

母アガリード(Aghareed)

 当馬自体は重賞未勝利でフランスのリステッド競走を制覇するまでだったが、母Lahudoodは米GⅠブリーダーズカップF&Mを制している。

 

 繫殖牝馬としてBaaeedを産む前に、2017年にフクム(2017)を生んでいる。この馬は2022年にGⅠコロネーションカップを制している。

 

www.racingpost.com

 

【馬名】バーイード(Baaeed)の意味・由来

アラビア語「遥か彼方・遠く」

 バーイード(Baaeed)という馬名の由来はアラビア語です。アラビア語だとこのように「بعيد」表記します。発音をもとに英語に置き換えたことで、この印象的なつづりになりました。

 

    馬名の意味ですが、「بعيد」を英語に置き換えると「far away」です。 日本語では「遥か彼方、遠く」と言った意味になります。

 

 正確には、これらを明言する記事・インタビューなどは見つかりませんでした。

 

 ただ、馬主がシェイク・ハムダンということもあり、アラビア語由来のこの意味である可能性が高いです。

 

【陣営】関係者の紹介

W・ハッガス調教師

 1960年生まれ、現在62歳。1986年に開業し、1996年英国ダービーをシャーミットで制覇。この馬はデビュー戦以来7カ月ぶりの実戦だったこともあり大きな注目を浴びました。

 

 このレースの時Wハッガスは35歳。35歳でダービートレーナーというのは、日本競馬ファンにも凄さが伝わる、わかりやすい指標かと思います。

 

 それ以降も数多くの主要レースを制しており、代表管理馬としてシーオブクラス、ムハドラム、ダンシングレインなどが挙げられます。

 

ジム・クローリー騎手



 英国のベテランジョッキー、現在44歳です。当初は障害レースで活躍していましたが、2006年に平場レースへ転向し、2009年にフランスGⅠジャンプラ賞でGⅠ初制覇、2011年にセントジェームスパレスSで英国GⅠを初じめて制覇しました。

 

 2016年に38歳で初めての英国リーディング騎手となり、その活躍が認められ、以降はドバイのハムダン殿下の主戦騎手を務めています。

 

 20代前半でスターとなる騎手もいる競馬界ですから、クローリー騎手は遅咲きの苦労人と言えますね。

 

シャドウェルレーシング(Shadwell Racing)

 ハムダーン・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム(通称シェイク・ハムダン)が1981年に設立した競走馬管理団体。

 

 馬主としてだけでなく、生産の面でも世界中で活躍していて、8つの牧場を所有している。うち6つが英国に、残りがアイルランドとアメリカに1つずつある。

 

 長年にわたり活躍を続け、欧州で50以上のGⅠを制覇、アメリカやオーストラリア、ドバイでもビックレースを勝利している。

 

デビュー目前で馬主シェイク・ハムダンの逝去

 バーイードを語るうえで、触れなければいけない存在が一人います。

 

 ハムダーン・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム(以下は略称 シェイク・ハムダンで表記)殿下です。競馬界で最も有名な人と言っても過言ではありません。(弟ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム(通称シェイク・モハメド)も競馬界の有名人。日本でも活躍するダーレーグループ(Darley Group)のオーナー。世界で管理馬が活躍するゴドルフィン(マクトゥーム家による競走馬管理団体)の中心出資者でもある。)

 

 本来、バーイードもシェイク・ハムダン殿下が所有していましたが、バーイードがデビューする3カ月ほど前に。2021年3月24日に逝去されました。

 

 競馬界ではもちろん、ドバイ首長国の財務大臣を40年間務めるなど世界的に著名な存在であるため、世界中で報道されました。アラブ首長国連邦の副首相も務めています。

 

 ハムダン殿下は英国でシャドウェルエステート、アイルランドでデリンズタウンスタッド、アメリカでシャドウェルファームといった牧場を所有し、世界中で競走馬の生産体制を築きました。

 

 その結果としてイギリスでは9度平地チャンピオンオーナーに輝いています。

 

 シェイク・ハムダン殿下が亡くなられた年に、これほどの偉業をバーイードが成し遂げたというのは、なにか運命のようなものを感じますね。

 

◆主な管理馬

  • Nashwan / ナシュワン(1989年2000ギニー、ダービーステークス、2003年エクリプスステークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス)
  • Marju / マルジュ(1991年セントジェームズパレスステークス、他重賞競走1勝)
  • Nayef / ネイエフ(2001年チャンピオンステークス、2002年インターナショナルステークス、2003年プリンスオブウェールズステークス)
  • Taghrooda / タグルーダ(2014年オークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス)

 

デビューからの道のり(全レース振り返り)

デビュー戦~ヘンリーセシルS

2021/6/7 デビュー戦

 バーイードは2歳時に競馬をすることなく、デビューは3歳の6月(2021年6月7日)でした。

 

 レスター競馬場(芝・1マイル・Good to firm)の未勝利戦。14頭立てのレースで、オッズは7倍(6/1)の3番人気。

 

 

 スタートで出遅れるも、約5ハロンある直線でじわじわと先頭との差を詰めて、1 1/4馬身差で勝利。後に怪物とも呼ばれる馬だと考えると、こじんまりしたデビュー戦でした。

 

 

2021/6/19 2戦目

 

 デビュー戦を勝利して、わずか12日後、アスコット競馬場(芝・1マイル・Good to soft)で2戦目を迎えました。現地で「Novice Stakes」と呼ばれる一般競争(2勝以下の馬が出走可能)です。

 

 前走とうって変わり素質が前面に押し出されたような派手な勝ち方でした。

 

 直線で加速すると2着以下に7馬身半の差をつける圧勝。バーイードの強さを印象付けるレースとなりました。

 

2021/7/21 3戦目リステッド競走

 

 デビュー2連勝を飾ったことで、3戦目はリステッド競走へ出走しました。

 

 舞台は前走と同じアスコット競馬場(芝1マイル・Good to firm)で、5頭立てのレース。もちろんバーイードは1番人気(10/11)でした。

 

 このレースからジム・クローリー騎手が騎乗。現在に至るまで主戦騎手を務めている。

 

 レースでは最後方からのスタートになるも、徐々に位置取りをあげて、最後1ハロン(約200m)で1馬身ほどリードを保った先頭に。その後、差をさらに広げ、最終的には4馬身差まで開きました。

 

 ハッガス調教師はレース後「He's looking talented(才能があるのうに見える・才能を感じる)」と「exciting horse」と評価しました。加えて、「血統的にはマイル~中距離の馬だが、彼の走りを観るとそうは見えない。急いで距離を延長しようとは思っていない」とも話しました。

 

初重賞(4戦目)~初GⅠ制覇

7月30日 GⅢサラブレッドS

 

 ヘンリーセシルステークスを勝利した9日後、GⅢサラブレッドSで重賞へ初挑戦しました。

 

 舞台はグッドウッド競馬場(芝・1マイル・Good to Soft)の7頭立て、3歳限定レース。バーイードは圧倒的な人気(2/6)に支持されます。相手には2重賞ウィナー(Tactica)もいるなかで、この支持ですから、相当の注目度だったことがわかります。

 

 前走同様にスタートはゆっくりで、後方からレースをすすめますが、直線では余裕を余しながらも先頭に並びかけると、最終的には2着馬と6馬身半の差を広げ勝利。

 

 当日は馬場が悪く、蹄跡がそのまま芝に残るほどでしたが、バーイードは全く問題にしませんでした。

 

 この勝利後、8月5日付で発表されたワールドベストホースランキングでは17位にランクイン。まだGⅠ未出走の馬では異例。強さは誰からみても明らかでした。

 

9月5日 GⅠモル―ン賞

 5戦目モルーン賞。バーイードにとってのGⅠ初挑戦は初遠征にもなりました。

 

 フランスのパリロンシャン競馬場(芝・1マイル・Good to Soft)6頭立てで開催され、相手にはGⅠクイーンアンステークス(同年)2着のLope Y Fernandezもいて、前走からさらに相手のレベルもあがりました。

 

 4枠スタートだったバーイード。3枠のノベンバ(Novemba)がゲートで大きく立ち上がったことで、やや平常心を欠き、これまでよりも前目の位置取りとなります。

 

 これまでの4戦とは違う戦いで苦しい展開になりましたが、そのなかでもバーイードは先頭を守り切り優勝。2着馬とは1馬身半ほどの差でGⅠ初制覇となりました。

 

クイーンエリザベス2世S

21/10/26 クイーンエリザベス2世ステークス

 

 現時点でキャリアのハイライトと言えるであろうレースが、クイーンエリザベス2世ステークスです。

 

 レース自体の格式もありますが、このレースでは最初で最後となる、「バーイードVSパレスピア」が実現したレースでした。

 

 パレスピアはバーイードより1歳上の欧州マイル王者。

 

 3歳でセントジェームスパレスS(英・アスコット)とジャックルマロア賞(仏・ドーヴィル)を、4歳でロッキンジS(英・ニューベリー)とクイーンアンS(英・アスコット)、再びジャックルマロア賞(仏・ドーヴィル)を制しており、当時のキャリア通算10戦9勝でした。

 

 まさに欧州マイル王者の称号をかけた戦い。バーイードにとって最終関門でした。

 

 アスコット競馬場(芝・1マイル・Good To Soft)10頭立てでの開催。パレスピアが1倍台の指示を受け、バーイードは2倍人気でした。

 

 大外枠からスタートとなったバーイードは前から5,6番手を追走。前にフランキーデットーリ―が騎乗するパレスピアがいました。終始つかず離れずの位置でマークをして直線に向かいます。

 

 直線入り口ではデットーリ騎手(パレスピア)が後ろからくるバーイードを伺う様子が見受けられ、両馬が互いをマークしあっているのが窺えます。

 

 バーイードが並びかけると、パレスピアも負けじと競りかけました。ラスト2ハロンを越えると周囲の馬から2頭は抜けだしマッチレースのような展開へ。

 

 クビ差で先着したのはバーイードでした。欧州最強マイラーと謳われるパレスピアをやぶり、英国GⅠ初制覇。欧州最強マイラーの世代交代が行われた瞬間でした。

 

 激戦を制したジムクローリー騎手はレース後、以下のようにコメントしています。

 

"I think Baaeed could be a world champion. He's just a beast, he keeps getting better. It was magical. I think people forget he's come such a long way in a short space of time".

(バーイードは世界チャンピオンだと思うよ。彼は怪物だ。走るたびに強くなっている。魔法のようだよ。彼はこれほどの偉業を、ほんのわずかな期間でなしとげたんだ。)

 

 激戦をものにしたバーイード、そして敗れたパレスピア。

 

 パレスピアはこのレースで競走馬を引退し、バーイードは翌年も現役を続行となります。

 

 9戦8勝のパレスピアと5戦5勝バーイード。これほどの2頭が戦うレースは、日々開催され続ける競馬であっても、簡単に見ることのできません。「競馬史にのこるレース」と言えるのではないでしょうか。

 

2022年圧巻の連勝劇

22/5/14 ロッキンジーS

 

 2022年初戦はニューベリー競馬場(芝・1マイル・)のロッキンジステークス。

 

 相手には前走でも戦ったアルコールフリーやマザーアースなどGⅠ馬を含む10頭立てのレースでしたが、前走でバーイードの強さは証明されており、敵はいませんでした。

 

 実際にレースでは3馬身差の楽勝。全く危なげなく無敗を維持しました。

 

He is an absolute pleasure to ride and very straightforward. He is the most beautifully bred horse. He is everything you want in a racehorse. Nothing seems to faze him. He doesnt appear to have any weaknesses. I can't think of one. He is really bright, has gears, relaxes and stays the mile extremely well and has got a turn of foot ... This horse looks like he could be the best [I have ridden]. It was very straightforward. Everything went smoothly – it was like clockwork

(彼はほんとに騎乗するのが楽しくて、乗りやすい。彼は一番きれいな競走馬だよ。彼は競走馬としてすべてを持っている。彼を驚かすものは何もないよ。欠点が見つからず、思いつかない。彼は賢くて、複数のギアを持っている。落ち着いていてマイルで最高を維持できる。足の回転も良い。私が騎乗した中で最高の馬だ。彼のレースはとても簡単で、全てスムーズに進む。時計仕掛けのようだ。)

 

22/6/14 クイーンアンS

 デビューしてやっと1年が過ぎた2022年6月。

 

 ロイヤルアスコット開催初日の第1レースで行われるクイーンアンステークスにバーイードは出走しました。

 

 直線コースで行われるレース。バーイードは先頭を走るリアルワールドの後ろ(2番手)につけると、終盤、コース内に進路をとって容易に抜け出し勝利。

ムチをいれることなく、前走に続いてまったく危なげない勝利でした。

 

 "He's obviously a good miler and he's bred to get further. I think we'd like to try it and it would be remiss of us not to. The easy option is to stay at a mile but I think we'll give it a go."

(彼は明らかに優れたマイラーで、もっと強くなるために育てられている。そうしないと、それは私たちの怠慢だ。マイルに留まるのは簡単な選択だけど、私は試してみたいと思っている。)

 

22/7/27 サセックスS 


 この時点で無敗記録を8連勝にまで伸ばしていたバーイード。ここまでくるとやはり10年前に英国競馬を席巻したフランケル(Frankel)との比較がメディアで盛んになります。

 

 マイルからの距離延長は特に注目されたトピックで、サセックスSに出走するか、フランケルがそうだったように、翌月のインターナショナルSへ行くか、この2択と言われていました。

 

 陣営はサセックスS⇒インターナショナルSという路線に舵を取ることになります。

 

 このレースではバーイードにとって初めて3歳世代との対決となりました。注目は2歳でBCターフジュベナイルを制し、仏ダービー3着のモダンゲームスや日本からの挑戦者バスラットレオンなどがいました。

 

 グッドウッド競馬場(芝・1マイル・Good To Firm)で7頭立てレースでした。

 

 バーイードは7頭中6番手とゆっくり後方でレースをすると、直線では逃げるバスラットレオンや内から伸びるモダンゲームスをまとめて外から追い越し抜け出すと、1 3/4馬身差で勝利しました。

 

 ハッガス調教師とクローリー騎手、アプレビー調教師(1着モダンゲームスを管理)のコメントです。ハッガス調教師、クローリー騎手のコメントからは、なにか達成感が伝わってきますね。

 

 次戦で新しいステージへ進むだけあり、ここは1つの終着点としても捉えているのかもしれません。

 

ハッガス調教師

He has so many gears. It's like somebody doing the Tour de France on a motorbike. It must be a wonderful feeling to be able to pull him out and come home on the bridle. I've been doing this for more than 30 years and horses like him don't come around very often. We're lucky to have him

(彼はたくさんギアを持ってる。バイクでツールドフランスに出場しているようなものだよ。家まで彼の手綱を引いて帰れるのは本当に最高の気分です。30年以上この仕事をしているけど、彼のような馬はそう出会えるものではありません。私たちは彼と出会えて幸せ者です。)

 

クローリー騎手

He's the horse of a lifetime. They're all different but he's the best horse I've ever ridden

(彼は歴史に残る馬です。これまで私が騎乗してきた馬は皆それぞれ異なりますが、彼はその中でも一番強い馬です。)

 

アプレビー調教師(2着モダンゲームスの調教師)

Today was probably the strongest race he's faced, in that they were solid Group 1 competitors against him. He's gone and done that, so full respect to him.

(今日は、多くのGⅠ馬が立ちはだかって、おそらく彼のキャリアの中で一番レベルが高いレースだった。その中でこのような走りをして、彼には敬意を表すよ)

 

"William [Buick] has given him a great ride, we were in the box seat, but the winner's a very good horse,

(ビュイックは最高の騎乗をしてくれた。私たちはベストの位置取りだったよ。でも勝ち馬が本当に強い馬だったね。)

 

10戦無敗、2000mでも最強馬

2022/8/17 インターナショナルS

 

 キャリア10戦目にして初めての距離延長となったインターナショナルS。舞台はヨーク競馬場(芝・1マイル2ハロン・GOOD)でした。

 

 初の中距離GⅠともあり、対戦相手5頭のうち4頭が初対決。なかには前年勝ち馬のミシュリフや愛2000ギニーを制したネイティヴトレイルなどがいましたが、バーイードは単勝1.4倍(現地表記で2/5)の圧倒的な支持を受けました。

 

 距離が長くなったこと以外は、これまでの9戦と全く変わらないレースでした。

 

 序盤は後方から進め、直線にはいり抜群の手ごたえで位置取りをあげると、ラスト1ハロンで他馬を置き去りに。他のGⅠ馬と比べても脚の速さは異次元でした。

 

 

 2着はミシュリフは前走エクリプスSで勝ち馬であるヴァデニ(2022年仏ダービー勝ち馬)とクビ差の2着に入線しており、今でもバリバリとトップホースです。

 

 あの仏ダービーやドバイシーマCの勝ったミシュリフを子供のように扱うことができるのは、世界中見てもバーイードくらいでしょう。

 

ハッガス調教師のコメント

"I had one or two anxious moments through the day but not in the race, that was the easy bit," (1日の中で、1つや2つ心配になることはあったけど、レースの時ではなかったよ。レースは本当に簡単なものだった。)

ジムクローリー騎手のコメント

"That was unbelievable, everything went perfectly. I suppose you could say there was a lot of pressure coming here to get the job done but I never really felt it, I knew how good he was. I was never worried about the trip.  (信じられない、全てがうまくいったよ。ここに来るまで大きなプレッシャーがあったと思われているかもしれないが、実際はそんなことなかったよ。私は彼がどれだけの馬か知っているし、この挑戦もまったく心配していなかったよ)

2着馬ミシュリフのジョン ゴスデン調教師コメント

"Mishriff has run a huge race in defeat but Baaeed is a true champion,"(ミシュリフは立派なレースをしたけどバーイードが真のチャンピオンだ。)

3着馬Sir Buskerのウィリアム ナイト調教師コメント

that was the best possible position we could finish. I was so pleased for the horse. We had two very good horses in front of us, but it was lovely to be part of such a great race and play our part with such an amazing horse like Baaeed," (私たちができる最高の結果を得ることができたよ。私たちのまえには2頭強い馬がいたね、ただ、このような偉大なレースで、素晴らしいバーイードと共に走ることができて最高の気分だよ。)

 

【次走】バーイードの今後、残りのキャリアについて

 最後にバーイード(Baaeed)の残りのキャリアについてです。

 

 次走は10月15日のチャンピオンS(アスコット競馬場芝1990m)を予定しています。

 

 サセックスSを制した直後にもコメントしていましたが、インターナショナルS後にハッガス調教師は改めて「次走で引退」「凱旋門賞には出走しない」と明言しました。

 

(※8月29日追記)

 「出走しない」と話していたのが一転、ハッガス調教師は凱旋門賞への出走の可能性を示唆しました。以下のレーシングポストの記事が元ネタです。

 

www.racingpost.com

 

 簡単に言えば、「天候次第で可能性がある。馬場が悪いロンシャンでは走らせたくないが、良い馬塲なら出走のチャンスは大いにある。次走は英チャンピオンSか凱旋門賞かどちらか」といった内容です。

 

 これによりバーイードは凱旋門賞の予想オッズでトップに躍り出ました。日本馬4頭の出走が予定されている凱旋門賞が、なおさら見ごたえのあるレースになりそうです。

 

サセックスS後のコメント

I spoke to Angus when the entry came up. I said if he's a mile-and-a-half horse we're in trouble as he's lost his speed. I don't feel we need to go for the Arc. We'd like to go for the Champion Stakes or the QEII, depending on how he does next time.

(エントリー期限にアンガスと話したよ。彼が中距離場だったら、スピードを欠いて窮地に立つことになる。凱旋門賞へは行く必要はないと思うよ。次走の結果次第で、チャンピオンステークスかクイーンエリザベス2世ステークスのどちらかに行きたいね。)

インターナショナルS後のコメント

Baaeed will retire after the Qipco Champion Stakes at Ascot in October, rather than step up to a mile and a half in the Qatar Prix de l'Arc de Triomphe.

(バーイードは10月のアスコットで行われるチャンピオンSの後に引退をする予定になっている。1.5マイルの凱旋門賞へ距離延長をするよりもチャンピオンステークスへ行く予定だ。)

 

 

参照ページ

  • Yahoo ニュース

URL(https://news.yahoo.co.jp/articles/003faa7727666afe0ca20a4ed40df5fcf646cbeb

URL(https://news.yahoo.co.jp/articles/1f9c372426839e73f9177d8bf62980abf73d0970

URL(https://news.yahoo.co.jp/articles/5010b25f8a084ad9f1d73afd24648d66ffa6d9bf

  • Wikipedia

Baaeed - Wikipedia

Shadwell Racing - Wikipedia

Hamdan bin Rashid Al Maktoum - Wikipedia

  • Racing Post

Haggas: Baaeed's win was like somebody doing the Tour de France on a motorbike | Horse Racing News | Racing Post

Respect for Baaeed from Sussex Stakes vanquished as Appleby takes aim at America | Horse Racing News | Racing Post