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ニエル賞勝ち馬の傾向まとめ!歴代勝ち馬や凱旋門賞との繋がりなどを分析。

ドウデュースが出走表明したニエユ賞のデータ分析

 

 7月23日、兼ねてより凱旋門賞への挑戦を発表していたドウデュースについて、ニエル賞に出走してから凱旋門賞へ挑戦すると、具体的なプランを発表されました。

 

 ニエル賞は日本時間9月11日(日)の23時25分に出走予定です。

 

 日本ダービー勝利直後は、オーナーは「前哨戦を使わずぶっつけ本番」と話していて武騎手もそれに同調されていましたが、プラン変更となりました。

 

 個人的には、ひと叩きして臨んだ方が良いと考えているので、こういった発表がされて安心です。

 

 もちろん正解は分かりませんが、ドウデュースに関して言えば一度叩いてからの方が成績は良いですし、ニエル賞を走って良い方向へ向かうと思います。

 

 ニエル賞は、最近ですと2013年にキズナが制したのは有名です。

 

 日本だとそのイメージかもしれませんが、過去の勝ち馬にはガリレオやエリシオといった世界的名馬がずらり。実際に凱旋門賞の勝ち馬も多数輩出しています。

 

 ニエル賞は近年、勝ち馬の傾向や凱旋門賞との関連性が変化しています。ただ、日本競馬ファンには、そういった細かいことまでは届いていないのが現状かと思います。

 

 なので、1ページにまとめてみました!!!

 

 このページではニエル賞の傾向や、凱旋門賞との相性について分析した内容をまとめています。ぜひ最後までご覧ください。

 

 

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3歳限定の凱旋門賞前哨戦

◆2022年ニエル賞 開催情報

競馬場 ロンシャン競馬場(パリ)
距離

芝2400m

開催日 2022年9月11日
出走資格 3歳限定 牡牝(騙馬可)  

 

 ニエル賞(Prix Niel)は、凱旋門賞の約1カ月前に開催される3歳限定レースです。グループ2(日本で言うGⅡ)に分類されるます。

 

 舞台はパリロンシャン競馬場芝2400m。凱旋門賞と全く同じコースのため前哨戦として位置付けられていて、過去には凱旋門賞馬を多数輩出しています。

 

 1987年にGⅡに昇格してから、2022年の開催で35回目になります。優勝馬の大半がフランス調教馬ですが、その他にイギリス・アイルランド・日本の調教馬も優勝した経験があります。

 

日本馬は過去4頭挑戦し2勝

引用: JRA-VAN Ver.WORLD

 

 かなり重厚な歴史をもつレースですが、そんなニエル賞で日本馬はかなりの好成績を残してきました。

 

 これまでに挑戦したのは合計4頭。2010年のヴィクトワールピサ、2011年のナカヤマナイト、2013年のキズナ、2016年のマカヒキです。

 

2010年 ヴィクトワールピサ(4着)
2011年

ナカヤマフェスタ(6着)

2013年 キズナ(1着)
2016年 マカヒキ(1着)  

 

 そのうちキズナとマカヒキの2頭は優勝しています。ご存知の通り、どちらも日本ダービー馬。ダービーを制して、その年の秋緒戦としてニエル賞に挑んでいます。

 

 ドウデュースもこの追い風に乗って日本馬3度目となる勝利を収めたいところです。

 

勝ち馬は仏・英・愛・日

引用 : JRA-VAN Ver.WORLD

 GⅡに昇格した1987年以降、合計で34頭の勝ち馬が生まれました。

 

 勝ち馬の調教国の割合ですが、やはり開催国フランスの馬が27頭と大多数を占めています。

 

 フランス調教場を除いた残り7頭のうち、イギリスが3頭、アイルランドと日本が2頭ずつ優勝馬を輩出しています。

 

 2016,17年はロンシャン競馬場の改修工事のためシャンティ競馬場で開催されています。この2年では日本馬マカヒキ(ディープインパクト産駒)と英国馬クラックスマン(父フランケル)が勝利しました。

 

 そう考えるとロンシャン競馬場というのは、欧州の中でも特にフランス馬が得意とする競馬場なのかもしれません。

 

 凱旋門賞も同様に、2016年はアイルランド馬ファウンドが、2017年は英国馬エネイブルと、フランス馬以外がレースを制しました。

 

凱旋門賞との繋がりは薄れている

引用:JRA-VAN Ver.WORLD

 

 GⅡに昇格した1987年以降、ニエル賞から凱旋門賞と連勝して馬が9頭、ニエユ賞で敗れた後に凱旋門賞を制した馬が2頭で計11頭の凱旋門賞馬が生まれました。その中にはモンジュー(1999年)やエリシオ(1996年)など歴史的名馬もいます。

 

 しかし、その大半が1990年代の馬になります。

 

 近年は、ニエル賞と凱旋門賞の繋がりは薄れており、その証拠に、2006年のレイルリンク以降は勝ち馬を輩出していません。

 

◆ニエル賞勝ち馬の次走成績

施行年 優勝馬 次走
2010 Behkabad 凱旋門賞 4
2009 Cavalryman 凱旋門賞 3
2008 Vision d'Etat 凱旋門賞 5
2007 Soldier of Fortune 凱旋門賞 5
2006 Rail Link 凱旋門賞 1
2005 Hurricane Run 凱旋門賞 1
2004 Valixir 凱旋門賞 10
2003 Dalakhani 凱旋門賞 1
2002 Sulamani 凱旋門賞 2
2001 Golan 凱旋門賞 4

 

◆ニエル賞勝ち馬の次走成績

施行年 優勝馬 次走
2021 Bubble Gift 凱旋門賞 8
2020 × ×  
2019 Sottsass 凱旋門賞 3
2018 Brundtland ショウドネイ賞 1
2017 Cracksman 英チャンピオンS 1
2016 Makahiki 凱旋門賞 14
2015 New Bay 凱旋門賞 3
2014 Ectot 凱旋門賞 17
2013 Kizuna 凱旋門賞 4
2012 Saonois 凱旋門賞 15
2011 Reliable Man 凱旋門賞 15

 

 ソットサスは2019年に凱旋門賞を制しましたが、ニエル賞を制した2018年は凱旋門賞で3着に敗れています。

 

 決して凱旋門賞へ挑戦しなくなったわけではなく、出走しても惨敗が多くなっています。

 

 これから挑戦するドウデュースには酷ですが、現実的にニエル賞から凱旋門賞制覇というのは、現代では稀なケースと言えます。

 

同距離・同競馬場でも全く違うレース

引用 : FRANCE BOX

 凱旋門賞の約1カ月前に開催されるニエル賞。同距離同コースというだけあり前哨戦として位置付けられていますが、違う点もあります。

 

 簡単に言えば、「レースレベルが違う」ということなんですが、レースタイムや出走頭数に分けて、以下で説明します。

 

レースタイム

 以下の表で2011年以降のレースタイムを比較しています。

 

◆2011年以降のレースタイム

施行年 ニエル 凱旋門
2021 02:34.6 不良 02:37.6
2020 × × 不良 02:39.3
2019 02:27.5 02:32.0
2018 02:31.6 02:29.2
2017 02:37.8 02:28.7
2016 02:35.8 02:23.6
2015 02:35.1 02:27.2
2014 02:26.4 02:26.1
2013 02:37.6 02:32.0
2012 稍重 02:35.3 不良 02:37.7
2011 稍重 02:32.4 02:24.5

 

 日本競馬だと考えられませんが、同距離同コースの重賞レースであっても、馬場状態やレースレベルによってはは10秒以上走破タイムに差が生じます。

 

 フランスでは、9、10月は雨が多い時期にあたるため、馬場状態が悪いことも少なくありません(降水量自体は東京の方が圧倒定に多いです)。

 

 重馬場になれば芝2400mの走破タイムが2分37秒台になることもあり、2017年のニエル賞と凱旋門賞のタイムを見ると、馬場状態の関係でタイムが約9秒も違います。

 

 日本だと芝2400mなら2分23~24秒が一般的ですから、「同じ競馬でも違う競馬」ということがよく分かります。

 

 また、馬場状態の影響ではなく、単純にレースレベルの違いによるタイム差も考えられます。ニエル賞は良馬場であっても2分30秒台になることが少なくありません。

 

頭数

 レースのスピード(ペース)が決まる要因として、出走頭数も大きくかかわってきます。

 

 ニエル賞はGⅡであり、あくまでも前哨戦という扱いなので、出走頭数は多くありません。2011年で10頭以上になったのは1度のみです。その年以外は5,6頭が一般的です。

 

 対して凱旋門賞は世界中から出走馬が集まります。少なくても10頭を下回ることはありません。20頭近く集まることもあり、そうなれば駆け引きは増え、ペースも流れやすくなります。

 

◆出走頭数比較(ニエル賞・凱旋門賞)

施行年 ニエル 凱旋門
2021 5頭 14頭
2020 × 11頭
2019 5頭 12頭
2018 6頭 19頭
2017 5頭 18頭
2016 5頭 16頭
2015 7頭 17頭
2014 8頭 20頭
2013 10頭 17頭
2012 6頭 18頭
2011 6頭 16頭

 

ドウデュースに望みはあるか?日本馬好走の条件は馬場状態が○○なこと!?

引用 : JRA-VAN Ver.WORLD

 ここまでを踏まえると、ニエル賞から凱旋門賞で好走する馬は少なく、「ドウデュースには凱旋門賞制覇の望みは薄い」ということになってしまいます。

 

 データ的にはそうなってしまいますが、、ここだけは否定したい!!

 

「もちろん日本馬に勝ってほしいですし、最後まで信じて応援をしていたい!!」と言う気持ちは誰よりもあるつもりです!!

 

 なので最後に、日本馬がロンシャン競馬場で好走した時の共通点を1つ取り上げようと思います。

 

 それは「馬場状態が悪くなること」です。

 

 キズナがニエル賞を制した2013年や、凱旋門賞でオルフェーヴルが好走した2012・13年、ナカヤマフェスタが好走した2010年は、いずれも馬場状態が不良・重でした。また、マカヒキがニエル賞を制した時は、通常とは違うシャンティ競馬場で開催されていました。

 

 これは決して偶然ではないと思います。

 

 「欧州の重い馬塲に、さらに雨が加わったら日本馬には合うはずがない」と考えがちですが、どの国であっても、荒れた馬場での競馬はアウェー(非主流)の馬にチャンスが回ってきます。

 

 つまりは、馬場が荒れたフランス競馬では、現地の非主流に該当する日本馬(その他外国馬)にチャンスが回ってくんです!!

 

 推測の域ではありますが、この考え方であれば、昨年のトルカータータッソの大番狂わせにも説明ができます。そう考えれば、データ的に不利なドウデュースにも十分にチャンスはあると考えて良いのではないでしょうか?

 

 もちろん重馬場が苦手な馬では難しいです。ただ、今年挑戦するドウデュースやタイトルホルダー、ディープボンドはどの馬も重馬場を得意とするタイプの馬ですよね、(終)

 

ニエル賞 データ一覧表

記事内で使わなかったものも含め、まとめたものを全て載せます。ご活用ください。

勝ち馬(2001年以降)
施行年 優勝馬
2021 Bubble Gift
2020 ×  
2019 Sottsass
2018 Brundtland
2017 Cracksman
2016 Makahiki
2015 New Bay
2014 Ectot
2013 Kizuna
2012 Saonois
2011 Reliable Man
2010 Behkabad
2009 Cavalryman
2008 Vision d'Etat
2007 Soldier of Fortune
2006 Rail Link
2005 Hurricane Run
2004 Valixir
2003 Dalakhani
2002 Sulamani
2001 Golan

 

レースタイム(2001年以降)
施行年 馬場 頭数 タイム
2021 5頭 02:34.6
2020      
2019 5頭 02:27.5
2018 6頭 02:31.6
2017 5頭 02:37.8
2016 5頭 02:35.8
2015 7頭 02:35.1
2014 8頭 02:26.4
2013 10頭 02:37.6
2012 稍重 6頭 02:35.3
2011 稍重 6頭 02:32.4
2010 7頭 02:30.8
2009 5頭 02:30.1
2008 稍重 7頭 02:27.4
2007 6頭 02:25.6
2006 6頭 02:31.9
2005 稍重 5頭 02:30.7
2004 8頭 02:29.4
2003 稍重 7頭 02:27.6
2002 堅良 3頭 03:12.8
2001 7頭 02:27.0

 

勝ち馬の前走成績(2001年以降)
施行年 前走
2021 パリ大賞 6
2020    
2019 仏ダービー 1
2018 クレールフォンテーヌ賞 1
2017 グレートヴォルティジュールS 1
2016 日本ダービー 1
2015 ギョームドルナーノ賞 1
2014 フォンテンブロー賞 1
2013 日本ダービー 1
2012 仏ダービー 1
2011 パリ大賞 3
2010 パリ大賞 1
2009 パリ大賞 1
2008 仏ダービー 1
2007 愛ダービー 1
2006 パリ大賞 1
2005 愛ダービー 1
2004 ユジェーヌアダム賞 1
2003 愛ダービー 2
2002 仏ダービー 1
2001 愛ダービー 3

 

勝ち馬の次走成績(2001年以降)
施行年 次走
2021 凱旋門賞 8
2020 ×  
2019 凱旋門賞 3
2018 ショードネイ賞 1
2017 英チャンピオンS 1
2016 凱旋門賞 14
2015 凱旋門賞 3
2014 凱旋門賞 17
2013 凱旋門賞 4
2012 凱旋門賞 15
2011 凱旋門賞 15
2010 凱旋門賞 4
2009 凱旋門賞 3
2008 凱旋門賞 5
2007 凱旋門賞 5
2006 凱旋門賞 1
2005 凱旋門賞 1
2004 凱旋門賞 10
2003 凱旋門賞 1
2002 凱旋門賞 2
2001 凱旋門賞 4

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