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【レース回顧】2022年皐月賞をふりかえる(結果・レース後コメント・敗因分析)

2022年皐月賞レース回顧

 

2022年4月17日(日)にGⅠ皐月賞が開催しました!!

 

稀に見る超混戦となった今回の皐月賞は、伏兵評価だったジオグリフが連敗続きの苦境を打破する完勝を決めました。

 

しかしクラシックはまだ始まったばかり。5月29日(日)に行われるGⅠ日本ダービーでは舞台をに変えて、再び各馬が激突します。

 

そんな日本ダービーの参考になるように、GⅠ皐月賞の結果を振り返り、有力馬の勝因・敗因に関して分析したいと思います。

 

【記事の概要】

 

皐月賞のレース内容

 

【レース概要】

ハイペースが予想されたレースでしたが、結果としてはレースタイムが1分59秒7で、前半1000m60秒2先行馬有利の展開となりました。

 

逃げたアスクビクターモアに差がなく3頭が追い、先行4頭を見るように有力馬3頭が後に続く。出遅れたキラーアビリティは何とか3番手集団を確保し、1番人気ドウデュースはハイペースを見込んでかシンガリから2番目の位置でレースをすすめました。

 

先頭から最後方まで15馬身ほどで終始一団のままレースは流れる。3コーナー辺りで徐々に2番手以降の集団が前へ取り掛かり、4コーナーでは2番手集団イクイノックス・ジオグリフは外側ダノンベルーガは内側から先頭へ並びかけました。

 

最後の直線では粘るアスクビクターモアと内から伸びるダノンベルーガを後目に、外側の一番伸びる道を通ったイクイノックス・ジオグリフが抜け出し、最後はジオグリフがイクイノックスを差しきって勝利しました。

 

【道中の隊列】
先頭集団

アスクビクターモア

デシエルト・ボーンディスウェイ

ビーアストニッシド

2番手

イクイノックス

ダノンベルーガ・ジオグリフ

3番手

キラーアビリティ・サトノヘリオス・ダンテスヴュー

4番手

トーセンヴァンノ・オニャンコポン・グランドライン

5番手

ラーグルフ・ジャスティンロック・ジャスティンパレス

最後方

ドウデュース

マテンロウレオ

 

ジオグリフの勝因とは

重めの馬場への適性

皐月賞の勝因として1つ目に挙げられるのは馬場状態が向いたことです。

 

皐月賞が行われる15時40分には「良馬場」に戻っていましたが、その週は木曜から金曜にかけて断続的に雨が降り、土曜日もパラつくことがありました。

 

17日(日)朝の中山競馬場の含水率は12.2%クッション値 9.2となっており、通常の良馬場ではなく稍重に限りなく近い良馬場」でした。

 

※参考

今年の弥生賞(中山芝2000m・良)は、含水率10.1%、クッション値 9.9 でした。

 

ジオグリフは重馬場専門とまではいきませんが、2歳時に洋芝の札幌競馬場でGⅡ札幌2歳ステークスを圧勝しています。この時は「早くも怪物級がでてきた」「この世代はジオグリフが中心」とまで言われるほどでした。

 

父ドレフォンの成績を見ても明らかです。今シーズンが初年度の新種牡馬ですが、2021年の成績を見ると、産駒が30勝していますがそのうち20勝がダートです。

 

このようにドレフォンは芝・ダートどちらでも活躍馬を輩出しています。日本で淘汰されてきたサンデー系種牡馬とは違う、重い馬塲でも対応できる血統が、今回のような水を含んだ馬場状態で力を発揮したといえます。

 

「敗戦」が大舞台で活きた

2つ目の理由は、これまでの敗戦が大舞台で活きたことです。ジオグリフは皐月賞の勝利でキャリアを5戦3勝としました。皐月賞を除けば4戦2勝。出走した半分のレースで負けを経験しています。

 

競馬の主役は馬。しかし馬は言葉を話せないため、馬の特徴や武器・調子などは調教師や騎手が試行錯誤を繰り返し探求します。よって、勝利では見つけられない細かい癖や欠点があるのも事実です。

 

昨年の12月、GⅠ朝日杯でジオグリフは完敗しています。直線での末脚は驚異的でしたが前へは届かずに5着。その原因は早いペースが未経験でついていけなかった事と、そもそもマイルに適性がなかった事でした。

 

ただ、結果的にその敗戦が次走の距離延長に繋がり、共同通信杯の好走や今回の逆転劇を生みました。もちろんレースへ多く出走することで、怪我をするリスク過剰な負荷にもつながりますが、ジオグリフはそれに耐えれるほど丈夫さがあったため、経験」という点で他馬を優ることが出来ました。

 

乗り替わりがプラスに

福永騎手の好騎乗も忘れてはいけません。当初ジオクリフは後方からレースをすすめる馬でしたが、福永騎手は皐月賞で好スタートを決めて序盤から積極的に前へだしました。1番人気のドウデュースとは対照的です。

 

その先行策が勝利につながりました。逃げるアスクビクターモアに続く集団を見る形で2番手集団に位置取り、1番手集団が直線で苦しくなった所を抜け出すという、完璧なレース運びでした。福永騎手とジオグリフは初コンビでしたが、気性面で問題を見せることなく、完璧に乗りこなしたと言って良いでしょう。

 

ファンの想像以上に強い馬

最後に忘れてはいけないのがジオグリフの能力の高さです。どんなに好条件がそれっても能力がなければGⅠは獲れません。他馬のなかにもベストに近いレースをした馬はいましたが直線ではジオグリフが1頭だけ抜けていました。ここ2戦続いていた負けに惑わされファンはジオグリフを侮り過ぎていたとも言えます。

 

その他馬の敗因について

イクイノックス

半年の休み明けを考慮すれば評価するべきですが、道中の折り合い最後の直線で内側へ斜行するところを見ると、レース慣れが足りなかった印象を受けます。最後の直線で馬場状態の悪い内側へ寄れたことで、最後のひと伸びを欠いてしまいました。

能力的にダービー馬筆頭はこの馬ですが、上記した悪癖の改善がなければ、昨年のエフフォーリアのように勝利をとりこぼす可能性も十分にあるでしょう。決して「ダービーはこの馬」とまで言い切れるほど抜けてはいません。

 

【中央のピンク帽がイクイノックス】

 

ダノンベルーガ

馬場の内側が荒れていたため、1枠1番のダノンベルーガにとっては不利なレースでした。直線でも悪い道を通り、外から行った馬と比べ伸びを欠いていました。

初コンビとなる川田騎手でしたが、折り合い・気性面での不安は感じず、これであればダービーの距離延長も問題ありません。500キロを超える大型馬でデビューが遅いため、この2カ月弱で馬にさらなる磨きがかかることに期待したいです。

 

【前4頭の最内白帽がダノンベルーガ】

 

ドウデュース

人気馬のなかで一頭だけ全く違うレースをしていました。スタートが悪かったわけではないですが、馬のリズムに合わせてほぼ最後方でのレースとなりました。結果的にその位置取りが敗因と言えます。ダービーへ向けて距離の不安はなさそうですが、最後方からまとめて差しきれるほど能力がずば抜けている訳ではないため、それを考慮したうえで、次はもう少し前でレースをする必要があります。

 

【右端緑帽がドウデュース】

 

キラーアビリティ

スタートで躓き出遅れた事と、隣(3枠5番)のグランドラインが内側によれたため進路が塞がれてしまった事が重なり、先行できなかったのが痛手でした。なんとか3番手集団にとりつきましたが、終始内側をまわり、直線でも荒れている内側へ進路どりをしたため伸びを欠いてしまいました。

これを不運と取るか、実力ととるかの判断が難しいですが、それにしても直線の伸びがイマイチで、いくら休み明けだからと言っても負けすぎな印象です。

 

【4番スタートがキラーアビリティ】

 

各騎手・陣営のコメント

1着 ジオグリフ(福永祐一騎手)

「十分チャンスのある馬だと思っていましたが、やはり自分が信じていた通りの能力を持っていましたし、素晴らしいレースをしてくれました。一番取りたいポジションでレースができましたし、そのためにスタートに集中していました。良いスタートを切ってくれて、だいぶ楽になりましたね。

 どのあたりから進出しようか考えていましたが、前に同厩舎のイクイノックスという強い馬がいましたし、長く脚を使えるので、4コーナー手前で外に持ち出して、エンジンをふかしながら直線に向きました。5番人気の伏兵の立場で、それでも自分が上手く誘導できれば勝てる馬だと思っていましたし、それに応えてくれた馬の走りが素晴らしかったです。

 (ダービーに向けては)距離が課題になるのかなと思います。2000mまでは全く問題ありませんでしたが、次はそこ(距離)が問われるのかなと思います」

 

2着 イクイノックス(C.ルメール騎手)

「休み明けでもすごく良い競馬ができました。外枠で、残念ながら馬の後ろで我慢させることができませんでした。勝った馬は自分の馬の後ろで我慢していました。仕方ないです。ダービーは大きなチャンスです」

 

3着 ドウデュース(武豊騎手)

「ポジションが結果的に後ろだったかもしれません。今日は大事に行きました。もっと流れるかと思ったのですが、流れませんでした。残念です。勝ちたかったです。ダービーで何とか頑張りたいです」

 

4着 ダノンベルーガ(川田将雅騎手)

「この枠でできる最大限の走りができました。必ずダービーに繋がってくると思いますし、無事にダービーを迎えられればと思います」

 

5着 アスクビクターモア(田辺裕信騎手)

「デシエルトが逃げると思っていたのですが、ゲートを出たら(デシエルトが)いなかったので、自分で行きました。田村調教師とも逃げることを考えているという話はしていました。良い流れは作れたと思います。弥生賞よりメンバーが強くなって、その中でもう少しというところでゴールしてくれました。この馬も能力のあるところを確認することができました。上積みはあると思いますし、次に向けて今日の競馬を生かしたいです」

13着 キラーアビリティ(横山武史騎手)

「ホープフルSの時もゲートが怪しかったのですが、今日はゲートが全てです」

 

これらコメントに関しては netkeiba.com の『【皐月賞レース後コメント】ジオグリフ福永騎手ら』より引用しています。

 

ダービーは順位変動の可能性大

能力が拮抗している世代

今回の勝利で明確になった事は、「この世代の能力図は混戦である」という事ではないでしょうか。さらに付け加えるならば「混戦でありながらかなりの粒ぞろいでもある」ということも言えそうです。

コースや距離・馬場状態・展開など種々の要素により結果が左右されるのは競馬の醍醐味ですが、今年の日本ダービーはそんな予想を存分に楽しめるレースになりそうです。

 

日本ダービーの予想

簡単に当サイトの見解を記すと、1番手はダノンベルーガ、2番手にイクイノックス、3番手にドウデュースです。皐月賞馬ジオグリフは馬場状態によっては大きく評価を挙げたいですが、現状では4,5番手評価にしています。

 

1番手にダノンベルーガを挙げた理由としては、共同通信杯での勝ちっぷりと、不安点が少ない所です。皐月賞での走りを観る限り、距離延長やスタート、気性に不安を感じませんでした。さらに共同通信杯のような爆発力を評価に加味すれば必然的に1番手評価になります。

 

イクイノックスに関しては、皐月賞で道中に我慢することが出来ていなかったため評価を下げました。この2頭は僅差ではありますが、どの馬にとっても初となる芝2400mの日本ダービーで気性面での不安があるのはマイナスです。

ルメール騎手ですから乗りこなすでしょうが、皐月賞の走りを加味してレースプランを練ると思うので、今回の走りが全く尾を引かないことはないと思います。

 

3番手にはドウデュース。この馬は正直皐月賞をとるべきだと思っていたので残念ですが、ポジティブにとらえるとすれば上り33.8の切れる脚を使えたことです。2015年のドゥラメンテでさえ上り33.9ですから、今回の馬場であの走りができたのは能力の高さ以外何物でもありません。

どんなレースでも毎回きっちりと走るレースぶりは評価すべきところで、本来の距離適性はどうか分かりませんが、この時期であれば芝2400mも全く問題にしないでしょう。勝ちきる爆発力が上位2頭に劣る印象があるため3番手にしましたが、十分に勝ち負けできるポジションにいることは確かです。

 

まとめ

ジオグリフ

馬場を味方に完勝!能力の面でも他馬に負けないレベルであることを証明した。ダービー男とのコンビでダービーへ挑戦できる。

× 距離延長に不安。パンパンの良馬場でレースとなればどうなるか不安。

 

イクイノックス

半年ぶりの実戦を考慮すれば好レースだった。直線での伸び脚は素晴らしく、能力は確かだと証明した。

× 道中我慢ができずに消耗。直線では斜行し伸びきれなかった。

 

ドウデュース

上り最速の末脚で3着入線。切れる脚は次戦ダービーへ期待がつのる。

× もう少し前で騎乗ができないと次戦も同様に勝ちきることは出来ないだろう。

 

ダノンベルーガ

川田騎手との相性が良い。気性・スタートなどに不安がない。

× 皐月賞は内枠に苦しみ不運なレースとなった。

 

キラーアビリティ

この敗戦で次戦は腹をくくったレースができるはず。。

× いくら直線で不利があっても負けすぎな内容。

 

(以上)